さぁてさてさてCES最終日のレポ。


またまた時間が開いてしまいました・・・orz


CESは4日間とも同じ展示をやってて、単に私がいつ何を見たかだけではあるのですが、そんなことは気にせず、


Day 4
しつこい 


行ってみましょう!




 


1. Suitable Technologiesのテレプレゼンス

テレプレゼンスというのは、遠隔地にいる人と単にTV会議するだけでなく、なるべくその人が「その場にいる」ような臨場感を出すシステムのことですが、このSuitable Technologiesは昨年に引き続き広いスペースでど派手な展示。


そして、このでっかいテレプレゼンス・・・


Suitable Technologiesのテレプレゼンス


存在感、ありすぎやん・・・


恐らく、小林幸子ロボ用ではないかと思われます。





このテレプレゼンスですが、下のタイヤで自由に動き回れます。遠隔にいる側が(自分には周囲が見えないのに)動きたいというニーズはあまり思いつかないです。

一方、最近は360度カメラがありますから、画像自体は360度で撮りつつ、遠隔側がインターフェースを操作して視点方向に「顔を向ける」という動作を、ロボット画面がやるというのは、その人と目を合わせるというコミュニケーションにいいかも知れません。


これだけのマシンと大きなブース。どれだけ調達してるんだろうなぁ。



2. Nano Dimensionの回路印刷技術

この会社は、印刷(インクジェットだと思う)でフレキシブル回路を作るというもの。

nano-dimension


1回印刷すると3um積層できて、導電体と絶縁体のパターンを印刷していくわけですが、なぜか基板は結構厚い。

通常180umくらいらしいんですが、60回印刷したってことで、かなり時間はかかるようです。


あと、薄くできないらしいです。
(銀のマイグレーションかなぁ・・・)


「ポリイミドですか?」って聞いたところ、「言えない」とのこと。インク材料技術が肝だとか。


筋としては悪くないと思うのですが、折角だから、この回路で何かを実装して動かして欲しかったですねぇ。



3. 小型翻訳機「ili」(ログバー)

Award受賞のおかげか、事前にかなり日本のネットで話題になっていたのがこの「ili」。


ペンダント型の"ウェアラブル"翻訳機です。


翻訳機ili


日英中の3ヵ国語のうち、2つをこの1台で翻訳できるとのこと。

今のところは旅行会話のようなものに特化し、旅行会社やホテルなどで展開するそうです。



うまいビジネスモデルですねぇ。



こういうのはついつい体験したくなるたちなのですが、残念ながらここにあったのはモックだとか。


実物の登場を楽しみにしております!



4. CerevoのTipron

こちらも事前に話題になっていたCerevoのTipron。

「百聞は一見に如かず」でしょう。






素敵!



上のテレプレゼンスも出たてのころはそうでしたが、すぐに「役立つ」とわからなくても、「ああ、何だか触ってみたら面白そうだな」という期待感を持たせてくれるところが大事です。


その点、このTiproの肝は、プロジェクタによるコミュニケーションの可能性なんだと思います。


単にその場で定点でディスプレイで見せるのではなく、プロジェクタで投影することで生まれる体験。



キャシャーンの
スワニーじゃないかっ!






 
はい、歳がばれます。




5. Sensoria

今年もSensoriaは注目ブース。

Sensoriaのスーツ型


んー、どうでしょう。


胸のガジェットでセンシングって、他のメーカと似たり寄ったりな感じが・・・orz


個人的には、昨年メインで押してたニット配線による靴下の発展形が見たかったのですが、今後はこちら側に進んでいくだろうとのこと。


残念! 




6. スマート温度計Thermo(Withings)

こちらもまた、事前にかなり話題になっていたスマート温度計。

額に当てると2秒で体温が測定できます。


WithingsThermo


光ってる部分にプリセットした名前が表示され、その名前を選んで測定すると、連携してるスマホに温度が記録されるとか。


このWithingsは他にも時計型や体重計型のデバイスを既に発売しているフランスのメーカで、ヨーロッパだけでなくアメリカと香港にオフィスがあります。


これくらいならオ○ロンならさくっとやれちゃいそうな気がするのですが、それでもこれだけ話題になるのはやっぱり


「さくっとやっちゃった」


からではないかと思います。


かなりでかいブースで大々的にやってましたし、来年以降の動向に注目です。



7. Blue Spark Technologies温度計パッチ

一方、こちらは同じく受賞してたけど割とひっそりやってたBlue Sparkの温度計パッチ。


BlueSparkTechnologiesの温度計パッチ


必ずしも赤ちゃん用というわけではないのですが、赤ちゃんを使っているのはそれだけ「モニタリング」のニーズがあり、尚且つ「絆創膏という無装着感」がポイントなのだと思います。



さて。



この技術の注目すべきポイントは、この絆創膏で24時間温度をモニタリングし、スマホなどに通信でデータを送れるということです。



絆創膏なのに通信。



通信チップなどをどんなに小さくしても、最後まで問題になるのはバッテリ


実はこの会社、そもそも「フィルムバッテリ」の会社なんですよね。


1.5V、1-2mAのピーク電流で一番容量のあるものが54mAh。


使い捨てなのが残念ですが、捨てても問題ない材料でできているとのことで、用途によってははまる電池ですね。



8. Nidecのハプティクスデバイス

このNidecのハプティクスは、今年のCESで私の中ではカシオと並んで印象的でした。





ハプティクスは体験しないとわからないので動画じゃ伝わらないのですが、このデモは「水平になるとカチッとする」というもの。



それだけですとも。



でもですね。もともとインターフェースなんて「それだけ」くらいがちょうどいいんですよ。


そして、このデモは「ジョグダイヤルみたいにカチッとはまる感覚」を、スマホに搭載可能なモーターで実現できてるってとこが素晴らしいわけです。


他にも、「花火の動画映像に合わせて振動を体験できる」ってデモもあったんですが、こういう何でもないところにむしろ大きな未来を感じます。


さて、そんなわけでNidecの営業さんには「今年、ショッカソンに出しませんか?」とお伝えしておきました。



ショッカソンのことはご存じありませんでしたが。



これ、絶対短時間のアプリ開発に持って来いの鉄板デバイスですから、今年のショッカソンが楽しみです(無責任)。



9. Moffのダンスゲーム

さぁて、今年のCESレポートの最後を飾るのは、御存じMoff。

MoffのZumba


事前に「Moffでパックマン」が話題になってたので、勢い勇んでいったのですが、はまったのはこちら。


アメリカで流行ってる(という話の)ZUMBAとのタイアップで、手首のセンサーでダンスの正確さを競うというゲーム。



あれ?手首一個でセンシング???



と思いません?・・・でもこれ、結構それっぽく感じられるんですよね。


Wiiのようにリモコンを握りしめずともいいし、体のあちこちにセンサーを取り付ける必要もない。その手間のかからなさが結構大事だと思うわけです。


残念ながらこのZUMBAのアプリは日本では発表すらされてないようですが、そのうち何か別のダンスプログラムででてくるのではないかと期待しております!







さて、そんなこんなでCESレポートも終わりを迎えました^^。



いや、まだです。 

 

今回は前回よりも多めに動画を撮ってきたことだし、折角だからそいつらをまとめてみました。


題して「YouTuberになりたい」。 


って、私は別にレポートしてませんのでYouTuberじゃありませんが、そんな細かいことは気にせず、お楽しみください。


私も動画の中で楽しんでますから。



中にて、SamsungのBody Compass 2.0のデモは全編お送りしております!







というわけで、 今度こそいよいよおしまいです。



最後に、Day 5の思い出として雪のグランドキャニオンの写真をお届けいたします。


48




それではみなさん、
さよなら、さよなら、さよなら。 
(淀川長治風)